もともと災害が多い日本でも、昨今は自然災害が相次いでいます。
セコム(株)は、20代以上の男女を対象に「防災に関する意識調査」を行い、
その結果を昨年の12月に発表しました。
<調査結果>
「今後、災害の増加や被害が拡大する可能性があると思いますか?」では、
そのように思うが33.2%、どちらかといえばそのように思うが55%。
合わせて88.2%が災害増加や被害拡大を懸念していました。
性・年代別で見ると、60代以上の女性が最も高く96%が、
今後の災害や被害状況について懸念している結果となりました。
また、「防災対策を行なっていますか?」の質問では、なっている人は44%。
しかし、未だ半数以上の56%は対策をしていないとの結果がわかりました。
そして、対策をしている人は、具体的にどのような防災対策をしているかというと、
「食料・生活用品の日常的な備蓄」が65.5%。
また、「非常持ち出し袋の用意」が60.5%と、
過半数の回答者が行なっています。
最後に、防災対策をしない理由には、
「具体的にどのような対策をすれば良いかわからない」が最も多く50.4%。
懸念する回答が多い中、具体的な対策方法がわからない方が多いようです。
■「防災リフォーム」のススメ
万一の際には、飲まず食わずで72時間を乗り切る家が必要です。
それは、「倒壊せず、冬季の寒さでも過ごせ、情報・照明・食料を確保できる」シェルター的な家。
お客様の住まいをそんな家へと変えるのが「防災リフォーム」です。
「防災リフォーム」には、3つポイントがあります。
①家族の命と住まいを守るための「耐震リフォーム」&「耐震シェルター」
・耐震リフォーム:災害に強い安心の住まいに。地震に「耐える」ことを目的としているリフォーム。
・耐震シェルター:地震で住宅が倒壊しても、寝室や睡眠スペースを守ってくれる装置。
②二次健康被害を防ぐための「断熱リフォーム」
住宅内の温度が5度以下になると、低体温症を起こすリスクが高まると言われている。
被災時にライフラインが復旧するまでは、暖房のない環境で過ごさねばならない。
断熱性の高い家にリフォームすることで、被災後の二次健康被害を防ぐ重要な対策になる。
③ライフライン復旧までの「電力と水の確保」
地震などでライフラインが途絶えてしまった時に必要なのが、電力と水。
非常時に不可欠な情報収集や照明は、太陽光発電と蓄電池があれば確保できる。
また、夏場の冷蔵庫の使用は、生死にかかわる問題になってくる。
電気が使えれば食料保存もできる。
一方、飲料用だけでなく、風呂やトイレの生活用水として必要な水は、
タンクに水を貯められるエコキュートがあると安心。
エコキュートや蓄電池の設置は、
防災対策という切り口で「お客様の予算やライフスタイルに合わせ、容量を計算」して、
ご提案することがポイントです。
出典:住友林業株式会社
■ エコキュートの選び方
大切なことは、家庭にあった最適なタンク容量を選ぶことです。
メーカーのカタログでは大体このように家族の構成人数でクラス分けがされています。
お客様へご提案する際に、参考にしてください。
2〜4人用 | 300ℓ |
---|---|
3〜5人用 | 370ℓ |
4〜7人用 | 460ℓ |
5〜8人用 | 560ℓ |
注意
タンク容量は、使用できる湯量ではなく、
タンクの中に一度に貯められる湯量のことですので、
間違えないようご注意ください。
■ 家庭用蓄電池の選び方
家庭用蓄電池の蓄電容量は、各家庭の予算やライフスタイルで変わってきます。
必要となる電力をあらかじめ決めておくと、どのくらいの容量の蓄電池が適しているのか見えてきます。
平均は6〜8KWの蓄電池で、400W程度の家電製品を12〜18時間稼働させることができます。
下記は、一般的な家電製品の必要電力量です。
携帯電話 | 15W |
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照明 | 100W |
こたつ(弱) | 100W |
パソコン | 100W |
テレビ | 150W |
冷蔵庫(40L) | 190W |
洗濯機(8kg) | 600W |
エアコン(冷房) | 650W |
エアコン(暖房) | 750W |
電子レンジ | 1500W |
IHクッキングヒーター | 700W |
例えば、携帯、照明、テレビ、冷蔵庫を12時間使用したいとすると、
(15+100+150+190)×12=5,460Wh(5.46kWh)
となるので、少し多めに見て6kWh前後の容量を選ぶと良いでしょう。
オール電化でIHクッキングヒーターを利用している方や、在宅介護をしている方は、
容量の大きい蓄電池だと安心です。
エコキュートや蓄電池の設置は、
防災対策という切り口で「お客様の予算やライフスタイルに合わせ、容量を計算」して、
ご提案することがポイントです。